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永遠なる無駄遣い


永遠なる無駄遣い
コートダジュール、パリ 1997

(9)パリ - 1/6


<ルーブル美術館>

 パリも3日目。そろそろ遊び飽きてきた、というのは嘘。今日はルーブル美術館に行こう。えーー、また、行くの?とはスタッフの弁。何度行ってもいいのだ、ここは。でも、ヨーロッパの美術館とか博物館とか行くと、複雑な心境にさせられます。やはり略奪の歴史がよみがえるし、国力が良くわかる。アジアなどは略奪された方だから、嫌でも戦争を意識してしまう。一番ショックだったのは、大英博物館とワシントンのスミソニアン博物館ですね。よくまあ、これだけ略奪したなぁと。

 それと宗教画。特にスペインとイタリアでは宗教を強く意識した。巡礼のような見学者があとを絶たないのにはびっくり。単純に美意識だけでは比較できないことを近年強く実感している。

 そうそう、日本では、失楽園が流行っていますが、あれは見方を変えれば、中年対象の合法的なポルノ小説(映画)であって、日本もようやく新しい世代に移りつつあるのを実感します(と、言っても、読む気も見る気もなし。なぜあれだけ評価が高いのか意味不明)。で、中世の絵画(含む宗教画)も一種のポルノではと感じていた(これは一昨年マドリードで出会った日本人ガイドのおじさんの解説でもある)。

 で、なるべく込む前の早朝からルーブル美術館にしけこもうと、またまた早起き。今日は月曜日で、明日(火曜日)のルーブルは閉館。昨日が日曜日のため、込むと言えば込むのだなぁとブツクサ言いながら、いざルーブルへ。既に行列ができているが、荷物検査のためしかたがない。


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