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永遠なる無駄遣い


海外逃亡顛末00#4
ロンドン・ポルトガルの旅
永遠なる無駄遣い

ロンドン・ポルトガルの旅(5/5)


<西の果てロカ岬>


「ここに地果て、海始まる」と刻まれた碑が立つ
 おおまかにシントラを堪能したところで、ここからバスに乗り、次の目的地ロカ岬へ。「ユーラシア大陸最西端」という表現を聞いて、立寄らないわけにはいかない。  

 バスに揺られて30分ほど。次第に道幅は狭くなり、だんだんと高台に上っていく。どうもシントラから山一つ越えた先に位置するようである。

 岬が近づくに連れ、豪邸も目につくようになる。白壁にオレンジ色のレンガ屋根。太陽の日差しがまぶしく反射する。邸宅内のプールサイドで昼寝する人も見かけた。

 丘のてっぺんに着いたころには遠くに海が見えてきた。ついに大西洋である。見晴らしのよい絶好の場所には、リビングから180度海が見渡せるようなガラス窓の家も。思わずバスの中から振り返って見てしまった。このような暮らしもあるのだ!


大西洋を背に眺めると、一面小高い丘が拡がる。

 ロカ岬までの道はドライブには最高である。でも、わき目を触れないドライバーにはちょっと気の毒かもしれない.........。

 岬はまさに崖の上。しばらく岩を背もたれに地面に座り、海風を体全体にあびる。遠くにはヨットも1、2艇見える。その昔、ポルトガル人が日本に渡って来たとは授業で学んだことがあったが、いざ自分がとなると感慨もひとしお。いやはや遠くへ来たものだと実感する。

 なお、ここでは来訪記念の最西端到達証明書を有料で発行してもらえる。



大西洋だ! 目の前には陸は見えない!


<海沿いのリゾート地へ>

 ロカ岬からカスカイスへと足を伸ばすことにした。岬からさらに30分、バスに乗る。

 カスカイスはちょっとした港町で、小規模ながらもビーチで楽しむリゾート客であふれかえっている。駅周辺には感じの良いお洒落なショップも並び、気に入ったものがいくつか見つかる。




<世界遺産の町 〜ベレン>

 カスカイスから鉄道でリスボン中心部へと戻る。約20分の行程。その間、電車は海沿いを真っ直ぐ走る。この眺めも大変心地好い。

 途中、世界文化遺産に指定されている「ベレンの塔」や「ジェロニモス修道院」がある街、ベレンを通る。

 この写真は「発見のモニュメント」と呼ばれるもの。大航海時代のポルトガルの威光を強くアピールしている。

 モニュメント前の広場には、モザイクで世界地図が描かれ、ポルトガルが発見した国・地域が記されている。


 発見のモニュメントのちょうど向かい側には、ジェロニモス修道院が建つ。建物の表面にはかなり精巧な彫刻がなされており、一見するとレースのようである。見どころと言われる中庭を囲む回廊は、半分が改装中でカバーで覆われていたが、繊細な彫刻が高い芸術性をうかがわせる。


発見のモニュメントのトップから見渡せるジェロニモス修道院

<旅を終えて>

 駆け足で振り返ったリスボンの5日間。ヨーロッパから多くの観光客が集まる観光都市で、東洋人を見かけることは少ない。

 町中では、英語よりもフランス語圏の人々の会話を耳にすることが多い。というわけで、レストランでのオーダーも一苦労。ポルトガル語のメニューしかないところでは、店員の英語力にかけるしかない。材料とどのように調理するかで・・・あとは何がでてくるのかお楽しみ。ま、それも異国を訪ねる醍醐味のひとつだ。  

 次はどこへ行こうか、早くも世界地図を眺めている。

(了)