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こちら情報局


「からむニスト」
『東京新聞』
02年5月18日付
こちら情報局

なんでもバッシング??

 北朝鮮からの亡命者が日本の在外公館である中国の一地方の瀋陽総領事館に駆け込もうとした事件。泣き叫ぶ母娘らの声が生々しい。連日メディアで報じられている。
 
 ただし、内容といえば、時間経過を示すのみ。再現フィルムの多用が目に余る。
 
 公使が「無理をするな」と言ったことにマスコミ各社は噛みついているが、撃たれるかもしれない緊迫した状況はどう解釈するのだろうか。仮に副領事が命を失って、亡命者を守ったとして、彼の行動や勇気をたたえるだけのコミュニティを私達が有しているか、甚だ疑問だ。
 
 あるワイドショーでのコメント。『現場を撮影したマスコミは情報を入手していたのに、大使館側は知らなかったとは、情報収集能力に問題あり』という。
 
 ビデオ撮影者は協力するNPOの事前リークがあって現場にいたのである。外務省関連であれば何でも批判して良いというものでもなく、背景分析が必要なのではないだろうか。