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こちら情報局


「言いたい放談」
『東京新聞』
04年07月30日付
こちら情報局

北欧・夏・2004

 今年の夏は、北欧にいる。実は、究極のシンクタンクを創るときに決めたことだが、夏の数ヶ月間は、高齢者や環境保護、外国人労働者に関する調査研究と政府への政策提言に時間を割き、自らも充電することにした。
 
 今回の目的は、高齢者同士が交流するための環境づくりであり、そのためのサポートの仕方の研究だ。この成果はやがて外務省や経済産業省、総務省、厚生労働省を通して、新たな政策立案に繋がるものと確信している。
 
 さて、長期滞在も三週間を過ぎれば生活そのものと化す。スーパーを探し、食材を求め、調理をし、生活のリズムを整える。宿泊先は長期滞在用アパートメント。いわば、ロングステイのようなものだ。
 
 だいぶ時間の過ごし方とお金の節約術が身についてきたが、これをどんどん実践していくと、現代版ご隠居ハンドブックが完成し、やがて自らの第二の人生に役立つとも考えている。
 
 そういえば、混雑する成田空港を出国する時に、大人版「はじめてのお使い(日本テレビ)」といった様子の集団を見かけた。かばんにある名札から察するに、市町村の議員先生らしい。団体でイタリアとかフランスに「視察」にお出かけのようだ。
 
 どうしていまだに見聞を広めると称してこういう税金の使い方をしているのか不思議でならないのだが、それでも先進事例を学ぶことが政策につなげられるのであれば、「駆け足の大都市観光」や「海外議員との意見交換」ではなく、同じコストで郊外の住宅地や田舎で暮らし、地元に溶け込み、現地での気づきをもとに「おらが町や村」の経済活性化や節税へのアイデア創出に繋げてほしい。
 
 どうせならば、「ウルルン滞在記(TBS)」ちっくに、ビデオカメラ片手に現地取材をするとか、デジタルカメラで撮影した写真を今流行のブログ(インターネット上の日記)に毎日掲載してほしい。
 
 活性化のための等身大のテーマは山ほどある。