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こちら情報局


「本音のコラム」
『東京新聞』
00年3月9日付
こちら情報局

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電柱共架

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 実は日曜日から海外出張中である。政局が流動的なこの時期、何をとんちんかんなことを書いているのだとのお叱りを受けそうなので、事前に白状する。

 旅先から書いてネットで送れば良いのではないかとのご批判もお有りだろうが、愛用するキーボードとモニターの前に座らないと、落ち着かないから不思議だ。

 さらにここ一、二年の傾向として、通信事情の悪い海外の離島等に出かける機会がやたら多い。

 そうした場所が、新しい制度を立ち上げ、頑張っていると聞きつけると、何かヒントになるような話はないか、意見交換をしに出かけるという案配だ。

 旅の土産話は帰国後のお楽しみにさせて頂くとして、昨年指摘した電柱の話をもう一度。

 皆さーーーん、家の外に出て、電信柱をじっくり見て欲しい。

 いつの間にか、太くて、真っ黒な電力線やら電話線が張り巡らされ、はて?ここはどこの工業地帯かと錯覚を起こしそうになる。

 それはネットの時代が本格到来し、電信柱から家庭までの間(ラストワンマイルと呼ばれる)を何らかの形でつなぐための工事が急ピッチで進められているからだ。

 こうして電気や電話、CATVにその他のケーブルが、細くてかっちりしたコンクリートの電信柱の上に乗っかっているのだから、黒くて太くて、ごちゃごちゃ、だらーんと空中景観を損ねている。

 専門用語では電柱共架というらしいが、「行政や地域のお客さまのご理解を得て....」「公衆安全や地域生活の一助としてさまざまな目的に役立っている」らしい。

 たぶん、この状況は通信自由化とともに今後益々激しくなり、そのうち空は黒く覆われ、五線譜の下で暮らす日々が到来する。犬もカラスも落ち着かない.......。

 そろそろ地中化の時期だと思う。