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こちら情報局


「本音のコラム」
『東京新聞』
01年7月6日付
こちら情報局

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外遊内患?

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 ラルフローレンの青い長袖のボタンダウンシャツで颯爽と現れた小泉総理。英国ではハンサムガイのブレア首相に引けを取らないスマートさ。まぁファッションは合格点だ。

 ただし、この外遊をどう解釈すれば良いのか。圧倒的な国民の改革への支持。政治家は支持されてなんぼの世界だから、米国や英国の指導者も一定の敬意を表す。

 「パフォーマンスがそろそろ鼻についてきませんか?」と知り合いの記者からメールを頂戴した。あれは質問のはぐらかしではないかという指摘も方々から聞こえてくる。

 そして、あの独特の髪型、まるでベートーベンの風貌だとの声。そう、彼は芸術家であり、指揮者なのだ。

 だが、タクトを振り回しすぎていないか。

 沖縄で発生した米軍兵による婦女暴行事件。敢えて書くが、強姦だ。それも北谷(ちゃたん)という人気スポットの駐車場で発生した。

 総理が米国へ出発する直前の出来事だけに、滞在中に普天間代替施設の十五年期限問題以前に「管理体制が不十分なものは要らない」と苦言を呈することもできたはずだ。

 事実関係の確認のための時間が必要だったのだろう。ようやく英国にたどり着いて「関係者の善処が望まれる...」。

 痛みを伴う構造改革。まだ演奏は始まっていないが、うまく行かない時、楽団員(痛みに耐えきれない国民)が問題なのだとはならないよう願う。