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こちら情報局


「本音のコラム」
『東京新聞』
01年11月30日付
こちら情報局

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高齢者マーケ

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 高齢者が日本に居住する人の四分の一を占める大高齢時代がやって来た。

 現状では、四六時中高齢者を負荷なくケアできるシステムは完成しておらず、まして高齢者の利便性に配慮したマーケティングの在り方などはまだまだ先の話。

 まぁ、やることはたくさんあるのだが、例えばペイオフの解禁。一千万円以上については責任を持てないなどと不安をかき立てるよりも、どこか地方の自然豊な場所への移住とそこでの消費を前提に、金融機関が預貯金で優遇することなどを検討できないものか。老後の不安を解消することと地域活性化を支援することの双方を満足させられる。

 空洞化対策として、工業団地の開発につぎ込んできた資金を回せば、先着何千名までなどと募集をかけることぐらいできそうだ。

 もう一つ。パックになったものを卸売り価格で売ることがデフレ時代のマーケティングだともてはやされているが、どうせならば「計り売り」を提案したい。食べきれないほどの商品を前に躊躇する戦中派の高齢者に歓迎されよう。

 OL向けには同じ味で分量半分、価格も半値のランチがあるのだが、お年寄り向けのランチは少ない。百歩譲って、お子さまランチを食べることぐらい認めてあげてほしいのだが、ファミレスの多くは杓子定規だという。

 高齢者を制するものが二十一世紀を制する。侮るなかれ。