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永遠なる無駄遣い


海外逃亡顛末00#5
ベネルクス三国の旅
永遠なる無駄遣い

(1)日本脱出、そして機内にて


<ビジネスクラスは超満員>

 そうそう、今までプライベートはエコノミーだとはしゃいでいたが、年齢とブルジョア的な生活の誘惑には勝てず、今回からビジネスクラスを奮発した。よろこべJAL。

 が、快適かと思えば、9月第二週、しかも日曜日ともなれば、オランダ方面への出張組やら夏季休暇で一時帰国した海外駐在員のリターンであふれ、さらに連休を利用して遅めの夏休み組ともかちあい、それほど快適でもない(むろん、こんなことをのたまう当方、なかなか贅沢ではあーる)。


 しかしなんですなぁ.........(このフレーズの後に必ず愚痴が入るのはいつものこと。これを楽しみにしている関係者もいるようだ)、いただけませんな日本航空。

<うるさいアナウンス>

 この前もアジアへの逃亡中、ビジネスクラスで一緒だった乗客が注意していたが、静かにしていたいのに離陸直後と言わず、やたら乗務員のアナウンスがすごい。

 離発着便のラッシュで、ようやく飛び立ったため、これからの空の長旅、目一杯いろいろサービスして、完璧な対応で頑張ろうという姿勢は評価するとしても、特に旅慣れたビジネスクラス(即ち、航空会社にとっては一番おいしいと感じているはずの上客)が鬱陶しがる放送が延々と続くのだ。

 最悪なのが、初老の(...失礼)パーサー(男性)によるアナウンス。で続いて、スチュワーデスがご挨拶。さらにはロンドンベースの外人アテンダントによる片言日本語と相成る。

 これねぇ、タイ人スッチーの方が日本語が流暢で我慢できる状況にはある。何を言ってるのかわからないのでーす。えーーっとここまで、別にビジネスクラスが特別だとも、スッチーが嫌いとも申しておりません。すべては会社の規則、ビジネス・アーキテクチャーなるもののせいなのであーーーる。

 で、こちとら、イヤホンで音楽を聞こうとすると中断、ビデオは肝心要の一番良いところ、俳優が撃たれて、飛び上がった瞬間で止まってしまうのだ。

 もう一度、必要最低限のアナウンスは何かを明確にし、ノイズの少ない機内環境を目指すべきではないだろうか。

<機長の声で安心を買う>

 逆に楽しみなのが機長のアナウンス。別に媚びを売ろうというのではないが、数百人の命を預かる機長なるもの、やはり偉いのだ。

 だって、車の場合、ドライバーの顔色をうかがうことができるが、飛行機ではそうはいかない。機長の顔は見えないのだ。昨日は呑みすぎていないか、何か調子の悪いことや気分を害することはないか、仕事上の悩みはないかと思いを巡らしながら、彼の一言を待つのだ。どうせなら、操縦席を時々ライブ中継すると迫力あるのだが、まだそういうサービスは登場していないはずだ。

 最近は、航空機同士の連携がよく出来ていて、先に飛び立った機長から事前に気流の悪そうな場所の連絡が入る。トラック野郎の一斉検問や崖崩れ情報の無線交信と同じ類のことだ。機長のアナウンスでは、「これから先、○時○分頃に大きく揺れる可能性あります」などと知らせてもらえるので、事前に心の準備が出来て良い。

 そうそう、飛行機が嫌いな貴方。田舎の舗装されていない道をバスで走っていると思えば、それよりは快適なはずだ。

 で、話がそれたが、機長のアナウンス、結構受け狙いで笑わせていただく場合が多いのだが、今回の作品は最近の中でも優秀作品の部類に入る。タイトルは、禁煙にご協力という奴。実は、数日前に沖縄から戻る途中にも同様のケースに遭遇した。どこかの親父かお姉さんかがトイレでタバコをぷかり。この時は、3回も厳しい注意放送が行われていたが、今日のフライトでは、先制パンチ。こんな具合だ。

 『火災の際、30分以内に最寄りの空港に着陸し、消火してもらうことになるが、もちろんロシア上空では適当な空港などなく、洋上への着陸になる。ついては昼間なので、少しは安全に不時着してみせますが、長いフライト経験の中でそんなことをしたのは一度もないので、是非禁煙にご協力を....』。

 英語で聞くとなかなかジョークとわかる上質なコメントであったが、日本語では滑ったようだ。一瞬脅しと取られかねず、飛行機嫌いにはシャレとわからないかもしれない。日本語聞いて、大きい声で笑っていたのはオイラだけ...。

 機長は機内をビデオでモニターして乗客がひきつっているかを確認した方が良いかも。でも良いスピーチでしたので、ここでは誉めておきます。効果絶大のはず。

 そうそう、そういえば、実業の日本で連載中のコラムでJALのホームページ診断をしたら、全日空広報部から「是非わが社も」というありがたい言葉を編集部宛に頂戴したようだ。なお、このコラムはよりパワーアップして、今秋新連載として再登場する。そのときには全日空も取り上げますが、辛口なので関係者はお楽しみにね...。

<空港の両替>

 最近は、出国手続き後の両替所が空いているとの情報があるらしいが、とんでもない。すごい人の行列。団体さんを引き連れた添乗員が、全体をまとめやすいからと出国手続き完了後にそこでの両替を勧めるからのようだ。

 なので、ここはやはり、出国ゲートの両脇にある銀行窓口を利用するのが良いというのがオイラの感想。スタッフの友人が東海銀行に就職したので、オイラも意識的に東海銀行を利用するようにしている。  

 当日のレートは右側の京葉銀行のものが良かったようだが、それほど変わらない。気持ち、東海銀行がアジアに強く、その他欧州などは京葉銀行か。気になる人は50歩、100歩くらいの距離を歩いて確認すべき。


 さて、出国審査通過後の銀行カウンターもフォローしなくてはいけない。買う方に米ドル以外の2つの通貨が加わり、夜8時まで取り扱えるというので、機長などプロには好評のようである。

 そうそう、前回のタメグチ事件以来、箱崎ターミナルの某富士銀行は使わない。

<エコノミーのクセ抜けず>

 おいおい、せっかくのビジネスクラスで.......と言うなかれ。本格的な出張時も同じ。というか、確信犯的に、搭乗前にラウンジからワインのミニボトル一本、機内持ち込み(失敬)する。ついでにチーズも。おにぎりまでゲットできれば上出来だ。なにせ欧州便は夜中に着く場合が多く、美味いメシにありつけない。

 のであれば、ワインとチーズ、おにぎりと、あとは小袋のおつまみを確保すべし。このおつまみ、パッケージが何色かあるが、紫がお勧め。昆布が入っているのはこれだけだ。

 ちなみに、モノレールでCコンコースまで行ったら、右側のJALの売店にあるサザエの真空パックを購入しておくと良い(前回紹介済み)。旅も2週間くらいになると最後の方で「醤油味」が恋しくなることもある。そんな時に絶大な力を発揮する。赤ワインとか最高ですぜお客さん。