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永遠なる無駄遣い


海外逃亡顛末00#5
ベネルクス三国の旅
永遠なる無駄遣い

(3)ブリュッセル  1/2


 旅も3日目。ルクセンブルクを後にして、ベルギーはブリュッセルへと向かう。

<新しいデイトナ>

 電車の時間が昼前ということで、朝一番、シュローダーという老舗の時計店に出かける。もちろん、ロレックスの新作デイトナの情報をキャッチするためだ。来年早々のデリバリーで、価格は同じ65万円前後。ロレックス独自のローターであること。いずれも新しい情報ではなかった(な〜んだ、知ってるよ)。

 でもなぁ。店員のひきつった愛想笑いは勘弁してほしい。フランス野郎だぜぇまったく(すみませぬ、個人的な発想でごめんね)。ちなみにオイラは日本で予約済み。8番目にゲットできるのだ。もちろん定価でだよーん。方法は教えられない。

 ああ、楽しみだ、時計...。無駄遣い無駄遣い。だって、香港返還記念に出た文字盤がひっくり返る奴に、昨年のイタリアで手に入れたブルガリのダイバー・クロノ。時計が趣味とはいえ、買いすぎだ...。いい加減に.....という冷たい視線もなんのそのなのだ。

<ベネルクス・パス>

 ベネルクス三国(オランダ、ベルギー、ルクセンブルク)を回るにはこのパスが便利である。駅の窓口で旅行者用の列車周遊券にパスポート番号をサインしてもらう。最初だけはパスポートを見せて番号記入が必要。任意の5日間使えて、期間内ならば乗り降り自由だ。

 駅は盗みなどが多いのだが、ここは安全そうだ。それでも用心にこしたことはない。なんせ衆人が見てるなか、パスポートの出し入れをするからだ。けっして荷物を棚に載せたまま、さらにそこが死角的な場所ならば、眠り込んだりしてはいけない。

 3時間ほどの列車の旅ということで、昼飯と飲料水を購入。

<列車は綺麗>

 ベネルクス三国は街並みがとてもハイセンスで清潔。ときどき浮浪者や薬中毒がいるけれど、近付かなければ大丈夫のようだ。



 でもなぁフランス語とドイツ語のみはつらいねぇ。なんとかボディ・ランゲージで対応できるのはご愛嬌。オイラも4年間ドイツ語を勉強したがマスターできず、目で語れば全てを理解される芸当をマスターしただけ...。(笑い)

<メリディアン・ホテル>

 ブリュッセル駅前のメリディアン・ホテルに到着。駅構内はごちゃごちゃいているので要注意。このホテル、AMEXレートで安く泊まれた。



 駅前というのは都市によっては危険だが、駅前の通りをまたいだ目の前のここは大丈夫のようだ。隣に小さな公園があるので、夜は早めに戻るほうが望ましい。ここから観光名所が徒歩圈内なのが嬉しい。

 部屋の内装は南仏風。カード式のカギに切り替えてから、泊まり客のばぁさんとかが四苦八苦するらしい。室内は冷房が効いていて心地良い。そういえば、ルクセンブルクのホテルには冷房がなかったなぁ。

 そうそう、この旅の後半に泊まったホテルでは、カードキーに部屋番号の房がついてたが、これでは泥棒にコピーしていらっしゃと言っているようなもの。ちょっとルーズなので注意しよう。相手はホテル従業員とは限らず、EU統合で悪いヒトが続々、警備の緩い国に侵入中なのだ。稼ぎ時という奴。

 さて、話を元に戻すと、メリディアンの窓からの景色もまぁまぁだ。そうそう列車を利用するにしても、すでに初秋。ジャケットが望ましい。ノン・スモーキング・ルームを要求したら、ヨーロッパでは中の上の部屋をしかも格安料金であてがう確率も高い。

<グラン・プラス>

 到着早々、さっそく、観光名所の探検開始。まずは中心部のグラン・プラス。ビクトル・ユーゴーが褒め称えた場所と言われる。ギルド(中世ヨーロッパの同業者組合)の会議場を中心に広場を構成している。今はレストランやホテルなどに変身している。夜のライトアップも綺麗。





 広場の中で、今は市立博物館として利用されている王の家にはブリューゲルの作品や小便小僧の衣装などが展示されている。ライティングが悪く、早々と退散。

<小便小僧>

 本物の小便小僧は徒歩5分ほどのところ。世界で最もがっかりする場所3つのうちの1つらしい。へ。これだけ? う〜ん、なるほどがっかりする内容だ。

 ところで、あとの2つは、イタリア・ベローナにあるロミオがジュリエットに愛を告白した窓、シンガポールのマーライオンだろうか...。



<ファルスタッフ>

 証券取引所近くのアールヌーボ様式が残るビアカフェで一休み。鏡、天井のライトが素晴らしい。ここで地元ベルギーのビールを呑む。酸味の効いた柑橘系ビールとかイチゴビールなどだ。





<ギャラリー・サンテュベール>

 古いアーケードで、天井の格子が印象的である。ミラノのアーケードほど華やかではないが、清潔で印象は良い。

 一番奥のギャラリー34で鞄(リュック)を購入。薄い革製で程よい小ぶりのサイズ、2万円くらいだ。通勤用に使う予定。

 オイラもそろそろ私服で通勤かなぁと考える。会社では部署によってはカジュアルが可能となっているが、経営トップに会うので自粛していた。

 でも、ビジネスシーンでの意識改革もそろそろ必要だろう...ますますぐれそうな年末年始。



<Chez Leon(シェ・レオン)>

 このあたり、街の雰囲気がくいだおれの様相。ブリュッセルの7割の飲食店が集中するらしい。ただし、感覚的に、観光客向けのぼったくりの店もちらほら。いかにもドイツ人とかイタリア人向けの店がぞろぞろ並ぶ。

 さて、このシェ・レオンはムール貝を食べさせることで有名なお店。店の対応もまぁまぁであった。ムール貝は大振りなだけにそんなに多く食べられないはずが、1kgはあるらしい鍋をぺろっと平らげる。当地のムール貝はセロリとかで味を整えているらしく、塩味の効いたあさりの酒蒸しというところか。ビールとムール貝で胃休め(どこが...)。