トップへ


こちら情報局


「本音のコラム」
『東京新聞』
00年3月3日付
こちら情報局

プレステ2

 プレイステーションの第二世代であるプレステ2が明日より一般に発売される。

 初回出荷100万台と言われており、新製品発表もここまで来ると供給体制を含めた開発スケジュールの調整が大変になる。

 本業である経営戦略コンサルティングの立場からは、果たして混乱なくユーザーに商品が届くのか、初期ロットの製品不良率はいかほどに抑えられたのか、さらにはソフト開発会社が余りあるハイテクマシンの性能に見合うコンテンツを供給できる体力を持ち合わせているのか、DVDを見るための専用機としてその出来映えはいかほどかなどと興味は尽きない。

 さて、マーケティング的には昨年の九月中旬に今年の三月四日の供給が発表され、平成十二年であることから一二三四と語呂が良いことが理由として挙げられている。

 もちろん半年後でないと生産体制が整わないことや半年も待ち続けるユーザーの不満を回避し、発売日を覚えてもらうための秘策だったのだろう。さらには、春先の進学のお祝いに一家に一台、親戚にも一台などという購入タイミングも検討されているはずだ。

 これに合わせて、二月十八日にネット販売ホームページ「プレイステーション・ドットコム」が営業を開始したが、大量のアクセスが集中し、大混乱。二十三日の主要紙に謝罪広告が掲載されたが、実は営業戦略の一環かもしれない。

 広報部の話では、二十日の午後くらいまでにネット予約できた顧客は明日の入手が可能であり、三月末までにさらに五十万台を追加するそうだ。

 筆者と言えば、昨年九月の新聞発表前後に行きつけの電器屋から優先予約の紙を混乱なく頂戴した。

 ネット社会での営業の基本も「あきんど」であり、デジタルとアナログの共存は可能だ。