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こちら情報局


「本音のコラム」
『東京新聞』
01年4月27日付
こちら情報局

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小泉式

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 変人の登場である。変人と書いて、「変革の人」と本人も言っていたが、「個」の時代、「地方」の時代を反映し、見事に首相の座を射止めた。

 「代議士になりし者、いつかは首相の座」に例外はないそうだ。冷静な小泉氏が涙目であった。巷ではリチャードギア似の首相に胸ときめかせる女性もいる。

 久々の都会派でもある。中央と地方の対立、ばらまき行政への批判...。国民の期待は否が応にも盛り上がる。

 ただし、期待リターンが大きいだけ、リスク(失敗した時の失望感)も大きい。是非是非、ふんばってもらいたい。 間違っても、『自民党の組織の壁は厚く、力及ばず。新党をつくり再度挑戦します』ということにならないよう、背水の陣で臨んでもらいたい。

 政治家は国民が育てるとも言われる。多少の計算外の事態には目をつぶりつつ、国民全体で支え育ててはどうか。

 気になるのは街頭インタビューでの国民の声。「景気をなんとかしてーー」とあったが、他力本願すぎはしないか。無駄をはぶき、高齢社会への準備を始めるというのが小泉式と認識し、自らも暮らし方、商売の仕方を変革すべき時だ。

 持ちつ持たれつの悪しき習慣は、自民党とか地方の利権とかにあるのではなく、なんとなく私たちの心に潜んでいるのかもしれない。「スピード経営」で即実行型のリーダーの登場に、私達も気持ちを切り替え、臨むことが必要だ。