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永遠なる無駄遣い


海外逃亡顛末記'98ニューヨーク、バミューダ、シカゴ
永遠なる無駄遣い

5/10頁 ★ バミューダ(1/3)

<世界で一番有名な保険の島>

 バミューダはバミューダ・パンツというちょっと長めの半ズボンが制服の国。

 イギリス領なんだけど、スーツ(ブレザー)にカーキとかピンクのバミューダ・パンツ、それに都内女子校の品の良い皆さんが履くような紺色の靴下を膝下で折り返し、黒い革靴を履いたら出来上がり。あと有名と言えば、魔の三角地帯であるバミューダ・トライアングルか。

 で、なんでバミューダなんて出張で行くのかと思って読んでいる皆さん。ここだけの話、この仕事、そもそもの目的意識は怪しい。鶏(仕事、プロジェクト)が先か卵(遊び、リゾート)が先かの判断は難しい。

 あれは、30過ぎの時だったか。バミューダとかハワイとか、ああいう国というか島がどうやって経済を復興させ、生きていくのかを調べたら、「保険」なるものにぶちあたった。で、金融自由化が議論されていて、自己責任でリスクマネジメントと結びつければ、それは私の専門分野ということでありまして、ピピーーンと来ました。で、少しだけ寝かしておきましょうと考えたのが1992年。本人の実力も、日本という社会の成熟もまだまだ先ということで、5年ぐらい寝かしましたね。




 その間に、公的機関などでリスクマネジメント分野の実績を積んで、マスコミで少しずつ情報を公開してきまして、ようやく今年の9月にどどーーんと出してみたのですよ。「異業種、リスクマネジメントで新組織(日経新聞98年9月4日付)」。その後、あちらこちらのマスコミから取材は来るは、関係業界からは聴取されるは、海外では注目されるは。で、本格的に活動を始めることにしたのであります。

<遅れての到着で夕食にありつけず>

 地図の上で、確認しているとは言え、感覚的にかなり狭い国であるのが解る。到着間近、夕方を少し過ぎた時間帯であったのも影響したのだが、急に雲行きが怪しくなって、雲の間に、空港を確認した。ああ、遭難する(あるいは遭難した)船舶や航空機はこういう状況でパニくったのかと納得した。仕事も忙しいし、宇宙船に誘拐されてもいいかなぁとほんの一瞬、思ったものだ。

 で、着いたのは、夜遅く。いやはや、ニューヨークからは3時間の距離だが、大変だね。ここは。そもそも、一日2便、ニューヨークから飛んでいるのだが、早朝便は、パイロットのストか何かで10時間遅れて夕方に出発。で、とばっちりを受けたのが、オイラの乗る予定だった飛行機。なんとその遅れた便に、乗員を取られてしまった。

 結局、1時間遅れで出発し、途中機長が、名誉にかけて遅刻分を取り戻すと(おいおい、スピード上げるということではないのか、安全なんでしょうね.....)宣言し、30分遅れで到着した。

 さほどの遅れにもならず、だれもがほっとし預けた荷物を取り出す。なんとジャズのリー・リトナーのバックバンドの一団の荷物が出てきたのでパチリ。翌日から2日間、左端のドックヤードでコンサートがあるそうだ。

 着いた空港は島の右端。昔イギリスから難破船が流れ着いた近くらしい。どうりでここは英国領。空港に女王陛下の肖像画が掲げてあった。


 島は闇に包まれ、不思議な空間を体験した。細い道を進むタクシーに揺られ、海が直ぐ側まで迫る中、唯一迎えてくれたのが、野鳥のピューピューという鳴き声。

 結局、時差も含め、半日がかりの移動でバタンキュー。リゾート地にしては、中心地から遠く、明日はどうするかと考えたが、とりあえず、眠りについた。バタンキュー。食事は22時までだそうで、本日も空腹であります(少しは痩せるのか?)。

 私事で恐縮だが、欲しかったナイキの復刻版をニューヨーク出発前にJFK空港のフットロッカーで購入。これもデッドストックとなりそうだ。でも芸術的な作品(色使い)なので購入した。