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永遠なる無駄遣い


永遠なる無駄遣い
コートダジュール、パリ 1997

(8)パリ - 3/4


<ギュスターブ・モロー美術館と愛想のない学芸員>

 地下鉄で移動。ギュスターブ・モロー美術館へ。サロメをモチーフにした「出現」という絵が有名だ。住宅地の中にあり、美術館というより、彼の住んでいた住宅が美術館になったもの。殆どの作品が整然と並んでいて、とても堪能できる。ここはパリ観光としては、ややマニアックな部類に入る。当然、見学者はフランス通を自称している人が多いようだ。私以外は、全員流暢そうなフランス語でなにやら閉館の時間とかを聞いていた。或いは「コンニチハ、久しぶりにまた来たあるよ」とでも言っているのか?日本からのツアーグループのおばさんもいない。

 但し、2階の若い学芸員の兄ちゃんは要注意。注意する態度が過激なのです。全然悪いことしていないのに。だいたい絵画を見るルール(マナー)が2階と3階では逆(正反対)。見たものを全て元に戻して、パネルの止め金を止めるのが3階。風でパタパタするとパネルや絵画に悪い影響を及ぼすから。2階は止め金を止めると、それを知らずに次に開ける参観者がいてパネルや絵画が壊れるので、止め金は閉めるなと言う(どっちかにせぇ)。せっかく良い気分でいたのになぁ。あーーあ。皆さん、ここの学芸員には気を付けよう。どんなにマナー守っても文句は言われますよ。

<トリニテ公園とトリニテ教会>

 ギュスターブ・モロー美術館の近くにはトリニテ公園。トリニテ教会の下に半円形の公園がある。小さな噴水に、木立にどぉってことない公園ですが、のどかな日曜日の昼下がり、休憩には持ってこいの場所。暫くすると、道に迷った韓国人の女学生グループが近くのベンチに座り、やおら旅行ガイドで次の目的地を確認中。遠くからでも韓国か日本かの区別がついてきた。

 ふと見上げると、木立の上に無数の鳩。ざっと数えただけでも15匹。食べる素材にするか、映画の題材にするか、昔の人は考えたのも頷ける。


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