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永遠なる無駄遣い


永遠なる無駄遣い
コートダジュール、パリ 1997

(9)パリ - 4/6


<ひなたぼっことヒマワリ>

 御飯を食べたら、一気に眠気に襲われる。そろそろ休むことに身体も適応してきたようだ。そうそう、海外旅行は土日を挟んだ1週間程度では中途半端ですね。無理を承知で、思い切って10日以上、出来れば2週間ぐらい行くのを勧めます。しっかり身体を休息させ、ついでに行った国のことが解かりかけてくるのに適した日数。でもそれ以上だと、逆につらいかも。海外出張も似たり寄ったり。往復で2日潰れるし、ホテルのチェックイン、チェックアウト。結構、時間を使うから。

 ほほう。私の顔つきもボォーとして良い雰囲気になってきたようだ。ルーブル前のチェイルリー公園でウトウトすることに。パリ人はこの季節、皆ひまわり状態。太陽の方を向いて一生懸命、日に当たる。肌を焦がす。でも、残念ながら、コートダジュールの日差しとは比べ物にならない。これじゃあ、幾ら焼いてもムダなのになぁと思いつつ、私は日陰へ。ここの鉄製の一人用のベンチ(チェアー)は2種類置いてある。一つは傾斜がついていて日光に顔が向くのに便利。もう一つはノーマルなもの。空いているのはノーマルなものばかり。

<オランジェリー美術館(モネの間)>

 休憩を取りつつも、公園を横切ったオランジェリー美術館へ。ここの1階(メインの入り口からすると地下)には、モネの間が二間続いている。モネをじっくりみたいなら、オランジェリーだが、今日はなぜか混んでいる。入り口の荷物検査がとても厳しい。検査が厳しい所は、実際の絵に直接接する機会が多いということを指す。もちろん、フラッシュ撮影は一切だめ。暫く見ていると、態度の大きい一団に遭遇。最初は言葉不明で、めっきりお行儀の良くなった日本人ではないのではと思っていたが、残念我が同胞であった。うーん。個人旅行に近い団体旅行であるようだ。飯の心配をしているオヤジがご婦人方に早くいこうと催促していた。かなり大きな声で、やや日本語を知っているものとして恥ずかしい思い。でも、全体的にオランジェリー美術館の見学者のマナーは悪く、学芸員(アルバイトの娘さん)はカナキリ声で注意を促していた。この場合は、彼女が正しいのだが。本当に目を吊り上げていたけど、気持解かるなぁー。全部ガラスの中に入れられたり、柵を前に設けられたらどうするのだろう。文化遺産は全員で守る気持が大きいのに。ルーブルだって、写真撮り放題になったら、そのうち、こいつらにはレプリカで十分だとなってしまうのではないだろうか。


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